Instagramの次に選ぶSNS:利用者の重なりから考える

人気のSNSを増やしても、利用者の多くが重なることがあります。Pew Research Centerの2025年調査を使い、Instagramを使わない人がどのSNSを利用しているかを調べました。

米国の成人を対象 · 調査期間:2025年2月5日〜6月18日 · 分析確認日:2026年10月17日

要旨

Pew Research Centerの2025年米国調査を分析したところ、Instagramを使わない利用者の割合は、比較した10のSNSの中でYouTubeとFacebookが上位でした。全11項目に回答した4,640人のうち、YouTubeを使い、Instagramを使わない人は、重み付け後で38.7%。Facebookでは29.8%でした。同じ集団のInstagram利用率52.3%に、それぞれこの割合が加わります。無回答の影響を確かめる分析でも、上位2つはYouTubeとFacebookのままでした。[1][2]

運用に生かすには、2つ目のSNSの役割を明確にすることが大切です。Instagramを使わない人との接点を増やしたいなら、YouTubeとFacebookは検討に値します。すでにInstagramを使う人との関係を深めたいなら、利用者の重なりが役立つ場合もあります。調査が尋ねているのは、たまに使う場合も含めた利用の有無です。誰が投稿を見るか、顧客になるか、特定のブランドに反応するかを予測するものではありません。

もう1つだけSNSを運用できる小さなチームを考えてみてください。Instagramへの投稿はすでに習慣になっています。役立つコンテンツは作れますが、すべてのSNS向けに別々の企画を作る余裕はありません。次はどこを選ぶべきでしょうか。

利用者数の多いSNSを並べるだけでは、この問いには十分に答えられません。知りたいのは、候補のSNSの利用者がどの程度Instagramも使っているのか、そしてInstagramを使わない人が自社の顧客層に合うのかです。成長しているアプリや流行の投稿形式を探すこととは、別の問いです。

今回調べたのは、その前半です。同じ回答者の回答を突き合わせ、両方を使う人を重複して数えないようにしました。この結果で候補を絞り、その後に自社のコンテンツと顧客に合うかどうかを試す、という使い方ができます。

2つのSNS、3つの利用者グループ

半透明の2枚の面が重なり、共通の利用者とInstagramを使わない利用者を区別している概念図。

Instagramのみ

両方のSNS

2つ目のSNSのみ

両方を使う人は1回だけ数えます。加わるのは、2つ目のSNSを使い、Instagramを使わない人です。この図は概念を示しており、測定した割合は下に掲載しています。

注目したいのは、Instagramを使わない人の割合

TikTokを例に見てみましょう。全項目に回答した集団では、重み付け後の38.8%がTikTokを利用すると答えました。ただし、そのTikTok利用者の74.2%はInstagramも利用していました。TikTokを使い、Instagramを使わない人は、集団全体の10.0%です。利用者全体の大きさと、Instagramに上乗せできる利用者の大きさは、異なる判断に使う数字です。

YouTubeでは様子が違います。全体の87.8%が利用しており、その利用者の55.9%がInstagramも使っていました。残るYouTube利用者は、集団全体の38.7%に当たります。Instagramの52.3%にこの部分を加えると、どちらか一方以上を使う人は90.9%になります。同じ人は1人として数えています。いずれも重み付けした調査上の割合であり、InstagramとYouTubeを運用すれば10人中9人に投稿が届く、という意味ではありません。[2]

利用者が重なることを、無駄と考える必要はありません。同じ人でも、あるSNSでは短い紹介を、別のSNSでは詳しい説明を求めることが考えられます。これは運用方針としての可能性であり、今回の調査で測定した事実ではありません。2つ目のSNSで新しい層との接点を増やしたいのか、既存の層に別の形で役立ちたいのかを分けて考えると、判断しやすくなります。

Instagramに重ならない利用者は、YouTubeとFacebookに多い

主な比較では、Instagramに重ならない利用者がYouTubeで38.7ポイント、Facebookで29.8ポイント加わりました。WhatsAppは11.3ポイント、TikTokは10.0ポイントで、差がありました。下図と表には、YouTubeとFacebookを含む各推定値と、標本抽出による不確かさを示す近似95%区間を載せています。この区間は、記載した方法による標本抽出上の不確かさを示すもので、調査で生じうるすべての誤差を含むわけではありません。[3]

無回答がある人も含めて確かめた場合も、上位2つの差は残りました。不明な回答がそれぞれ「はい」「いいえ」のどちらにもなりうるとして、全標本を分母に計算すると、YouTubeが加える割合は36.3〜41.4ポイント、Facebookは27.9〜32.9ポイントでした。これは欠測回答から求めた上下限であり、信頼区間ではありません。2つの範囲が重ならないことは、空欄を「いいえ」と決めつけなくても、大きな順位関係が保たれることを示しています。[4]

それでも、すべての事業にとってYouTubeが最適とは限りません。顧客に合う形式と利用者層、そして続けられる制作体制が必要です。また、WhatsAppの利用率を、公開フィード型のSNSと同じ集客機会と解釈することもできません。アプリを使っているという回答だけでは、知らない事業者の投稿を見つけられるか、その事業者が連絡する許可を得ているかは分かりません。

この表では、まず利用者層の広がりを比べてください。そのうえで、何をどう発信するかを別に検討します。新たに加わる層が小さくても、特定の顧客や大切な会話に合うSNSなら、価値があるかもしれません。今回のデータには、それらを売上などで順位付けするための成果指標は含まれていません。

Instagramを使わない、各SNSの利用者の割合

全項目に回答した同じ4,640人を対象に、重み付けした割合です。各棒は、2つ目のSNSを使い、Instagramを使わない人の割合を示します。区間は標本抽出による不確かさの近似95%区間です。

全項目回答者に占める割合(%)

SNSの比較と推定の幅

2つ目のSNSInstagramを使わない人近似95%区間どちらかを利用2つ目のSNSの利用者のうち、Instagramも利用
YouTube38.7%36.8%–40.6%90.9%55.9%
Facebook29.8%28.1%–31.6%82.1%59.6%
WhatsApp11.3%10.1%–12.7%63.6%66.4%
TikTok10%8.8%–11.3%62.3%74.2%
Reddit7.2%6.3%–8.3%59.5%74%
X4.3%3.6%–5.2%56.6%80.2%
Snapchat4%3.3%–5%56.3%84.9%
Truth Social1.5%1.2%–2%53.8%57.8%
Bluesky1.2%0.8%–1.6%53.4%72.2%
Threads0.9%0.6%–1.4%53.2%89.7%
出典:Pew Research Centerの2025年NPORSをInfluence IQが分析。たまに使う場合も含めた利用の自己申告。全項目回答者を重み付けした結果であり、キャンペーンのリーチではありません。

年代によって、2つ目のSNSが加えられる層は変わる

18〜29歳で全項目に回答した集団では、すでに80.6%がInstagramを利用していました。これだけ多くの人がInstagramに含まれていると、別のSNSが加えられる層は小さくなります。YouTubeが加える割合はこの年代で18.2ポイントでしたが、50〜64歳では49.7ポイントでした。Facebookでは、それぞれ9.6ポイントと39.8ポイントでした。

年齢層が高めの顧客を持つチームには、役立つ視点です。制作する側の普段の使い方だけでSNSを選ぶと、本来届けたい人を見落とすかもしれません。チーム自身の習慣を顧客の習慣とみなすのではなく、顧客がどのSNSを併用しているかを調べる理由になります。

年代別の結果は、各集団の傾向を記述する比較として読んでください。18〜29歳の集団は463人です。一方、65歳以上では、全項目への回答を条件にすると、その年代の調査ウェイトの85.2%しか残りません。この年代では無回答の影響が大きくなります。最も若い年代のFacebook、Reddit、TikTokの小さな差を、そのままおすすめの順位にはしていません。[3][4]

各年代は、1回の調査で観測した別々の人々です。同じ人が年齢を重ねるにつれてSNSを変えることを示すものではありません。また、特定のブランドの顧客を抽出した結果でもありません。職業、地域、関心が絞られた顧客を持つ事業では、これらの大きな区分を背景情報として使うのが適切です。

年代別に見た同じ比較

各年代で全項目に回答した集団を重み付けしています。傾向を記述する推定値であり、表には人数と残った調査ウェイトの割合も示しています。

年代回答者数残った調査ウェイトInstagram利用率YouTubeを使い、Instagramを使わない人Facebookを使い、Instagramを使わない人
18〜29歳46395.4%80.6%18.2%近似95%区間: 14.2%–23.1%9.6%近似95%区間: 6.6%–13.7%
30〜49歳1,34695.8%63.3%33.2%近似95%区間: 29.9%–36.5%25%近似95%区間: 22%–28.2%
50〜64歳1,18591.1%41%49.7%近似95%区間: 46.1%–53.3%39.8%近似95%区間: 36.3%–43.5%
65歳以上1,59885.2%22.2%53.1%近似95%区間: 49.8%–56.3%44.7%近似95%区間: 41.5%–47.9%
出典:Pew Research Centerの2025年NPORSをInfluence IQが分析。たまに使う場合も含めた利用の自己申告。全項目回答者を重み付けした結果であり、キャンペーンのリーチではありません。

小さなチームで、目的を絞った運用テストに生かす

50代の顧客もいる、架空の家庭園芸の事業を考えてみましょう。Instagramには短い実演動画を投稿しており、週にもう1本なら制作できる余裕があります。知りたいのは、別のSNSを使えば、既存のInstagramの利用者層とは異なる人にも園芸の知識を紹介できるかです。今回の結果はYouTubeとFacebookを候補にする根拠になりますが、どちらが売上につながるかまでは予測しません。

よくある顧客の困りごとを動画で説明できるなら、毎週1本のYouTube解説を試せます。たとえば、根詰まりした植物の植え替えを最初から最後まで見せる動画なら、長い動画ならではの役割があります。Instagramの短い動画では初期の症状を見せ、長い解説では道具、判断のポイント、よくある失敗を扱えます。元の素材を共有すれば制作の負担を抑えながら、それぞれの投稿で別の疑問に答えられます。

長めの動画を続けるのが難しいなら、同じ困りごとを分かりやすい写真と会話のきっかけになる問いで説明するFacebook投稿を試す方法もあります。これは制作できる量や顧客とのやり取りを踏まえた選択です。この事業ではFacebookの方がYouTubeより成果を出す、という証拠ではありません。

始める前に、何が起きれば試す価値があったと判断するのかを書き出します。既存の測定方法に合わせ、対象に合う問い合わせ、役立つサイト訪問、購入などを選びます。制作や返信に使った時間と一緒に結果を振り返り、途中で指標の定義を変えないようにします。調査は仮説を選ぶ助けになりますが、運用を続けるかどうかは、その事業自身の結果で判断します。

ここで挙げる6週間のテストは、計画の一例であり、統計的に妥当と確認された期間ではありません。役立つ投稿を継続して出せる長さを確保しつつ、資源をさらに投入する前に振り返れる期間にします。成功したように見せるために、アトリビューションや同意の設定を変えてはいけません。

次のSNSに、明確な役割を持たせる

利用者の比較、コンテンツ形式の選択、小規模な運用テストの振り返りを3段階でつなぐ図。

どんな層に向けるかを決める

Instagramを使わない人との接点を増やしたいのか、既存の層に別の形で役立ちたいのかを決めます。

続けられる制作を選ぶ

顧客の具体的な困りごとに答える形式を選び、制作と返信に必要な時間を見積もります。

自社の結果で振り返る

既存の指標と決めておいた確認日を使い、続けるか、変えるか、やめるかを判断します。

計画の立て方の一例です。調査で候補を絞り、自社の顧客と運用の結果を見て判断します。

同じ人が、2つのSNSでフォローする理由を作る

TikTokやThreadsを選ぶチームは、園芸の例とは違う目的を持っているかもしれません。会話に参加したい、新しい表現形式を試したい、既存のフォロワーが交流できる場を増やしたい、といった目的です。利用者の重なりが大きくても、その目的が否定されるわけではありません。ただし、SNSを増やすだけで、まったく新しい層が見つかったと説明することはできません。

この区別は、報告時のよくある間違いも防ぎます。フォロワー数やSNSごとのリーチを足しても、複数のSNSにまたがる実人数は分かりません。今回重なりを推定できるのは、同じ回答者に各SNSの利用を尋ねているためです。ある事業の実際のフォロワーや閲覧者について、重複を除くことはできません。

計画に最も役立つのは、「この役割のために、このSNSを加える」という簡単な一文かもしれません。チームの方針が明確になり、コンテンツを選んだ理由も説明しやすくなります。自分たちの結果が投入した労力に見合わないときには、やめる、あるいは方向を変える判断にもつながります。

調査データの分析方法

Pew Research Centerの2025年National Public Opinion Reference Survey(NPORS)の公開利用ファイルを、2026年10月17日にダウンロードして使用しました。SSRSが2025年2月5日から6月18日にかけて、米国の成人5,022人を対象に、英語とスペイン語によるオンライン、紙、電話での調査を行っています。分析には公開された最終調査ウェイトを適用しました。2026年のダウンロードにはSNS別の回答フィールドが含まれていなかったため、利用可能な2025年の回答を使用しています。2026年の行動を測定したという主張はしていません。[1]

主な比較は、全11のSNSについて「はい」または「いいえ」と答えた同じ4,640人を対象にしています。全標本のウェイトの92.1%が残ります。SNSの回答が構造上欠けていた176人と、それ以外に少なくとも1つのSNS項目が無回答だった206人を除外しました。無回答を「いいえ」には置き換えていません。全項目への回答がそろった集団を使うと候補同士を比べやすくなりますが、除外された人も同じようにSNSを使っているとは限りません。年齢の記載がない全項目回答者48人は、全体の結果には含め、年代別の集計からは除いています。

各候補について、重み付けした4つの割合を計算しました。Instagramを使わない利用者の割合、どちらか一方以上を使う人の割合、候補のSNSの利用者のうちInstagramも使う人の割合、そしてInstagramを使わない人のうち候補のSNSを使う人の割合です。主な比較には1つ目を使っています。SNSの利用が互いに独立だとは仮定せず、同じ人の回答を使って計算しました。ダウンロード資料でも、それぞれの分母を区別しています。

標本抽出による不確かさの区間は、公開された最終ウェイトと抽出層を使う、層化を考慮したテイラー近似で計算しました。年代別の集団と全項目回答者の集団は、全標本内の部分集団として扱っています。候補を比較する際には、同じ回答者に由来する共分散を保持しました。ウェイトは固定とみなし、キャリブレーション、無回答、自己申告に由来する不確かさをすべて再現しているわけではありません。Pewが示す全標本の誤差幅を、そのまま各部分集団に適用してはいません。[3]

主な結果を、比較する2つのSNSに回答がそろった集団での結果と照合しました。また、分かっている回答は保ち、不明な回答はどちらの値も取りうるとして上下限を求めました。計算は独立に再現し、SNS利用、インターネット利用区分、年代別集計に関する公表済みの丸め値121件とも一致を確認しています。最初から比較の基準はInstagramとしていました。利用できなかった2026年のSNS設問群から2025年へ変更し、その年の対象SNSを使った経緯は分析資料に記載しています。これは探索的な二次分析であり、事前登録した実験ではありません。[4]

数値を確認するには集計表を、Pewの元データを用意して計算を再現するには分析パッケージをダウンロードしてください。個々の回答者のデータは再配布していません。本文では数値を読みやすく丸めていますが、計算には丸める前のウェイトと値を使っています。人数や精度に関する表示基準を満たさない部分集団の推定値は、公開表には掲載しません。

出典と注記

  1. Pew Research Center、2025年National Public Opinion Reference Survey。調査期間は2025年2月5日〜6月18日、全標本は5,022人。出典ページからデータセットと関連資料を入手できます。
  2. 主な分母は、全11の対象SNSに「はい」「いいえ」で回答した4,640人の重み付け後の集団です。追加割合は、候補のSNSを使い、Instagramを使わない人のウェイト合計を、この集団のウェイト合計で割った値です。合算割合はInstagramの割合と追加割合の和です。一方、重なりの割合は、両方の利用者を候補のSNSの利用者で割って求めます。
  3. Pewの方法論資料には、住所を基にした標本設計と重み付けが記載されています。本分析は公開された抽出層と最終ウェイトを使い、部分集団の近似区間を求めました。区間は生じうるすべての偏りを捉えるものではありません。表示基準は、分母の人数と有効標本数がともに100以上、結果の各区分に20人以上、区間の幅が20ポイント以下であることです。
  4. 欠測回答の上下限は、既知の「はい」「いいえ」を保持し、構造上の空欄も含めた不明な回答を変化させて求めています。分母は全標本または各年代全体であり、標本抽出の不確かさを示す区間とは異なります。2つのSNSごとに回答がそろった集団での結果と分析上の判断は、ダウンロード資料に含まれます。年代別の比較は傾向を記述するものです。
  5. Pew Research Centerは、ここに示したデータの分析または解釈について責任を負いません。政策への示唆を含め、ここで示した意見は著者のものであり、Pew Research Centerの意見ではありません。

Pew Research Centerは原文を英語で公開していますが、この翻訳の確認または承認は行っていません。

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